政治に対する怒りや不満、諦めが充満している。若者の政治離れといわれて久しい。しかし、政治に対する不満も若者の無関心も、今に始まったことではない。いったい何が政治から若者の目を遠ざけているのだろうか。

世に、名ジャーナリストといわれる方たちがいる。彼らは、ときの政府に、自民党に、奥深く入り込み、政治の暗部を暴露し、その舞台裏を白日の下にさらけ出す。権力に対する監視というジャーナリズムの使命をとおして、彼らは民主主義社会の健全な発展に貢献している。

しかし、私たちGrassrootsは、あえてそれとは違う路線を進みたい。私たちはスクープ記事を求めていない。政権の暗部を暴きたいわけでもない。私たちGrassrootsが追求するのは、社会の様々な場で今の世の中に疑問を持ち、何かを変えたいと懸命にもがいている、その人たちの人生そのものだ。一人一人の息吹、人生、生きた人間の姿をリアルに描きたい。なぜあなたはここにいるのか？　なぜあなたはこうした活動に取り組んでいるのか？　“ここ”とは、ときには自民党政治に怒りの声を上げる国会前集会だったり、ときには遠く沖縄の地で辺野古の新基地に反対する抗議活動の現場であったり。実にいろいろな場面で、いろいろな人たちが精一杯の声を振り絞っている。その人生をかけた熱いドラマを、皆さんの前に言葉で再現したい。

私たちが取材した方々の熱い人生に、心を動かされたあなたもまた、新しい一歩を踏み出すかもしれない。私たちGrassrootsは、私たちの志に共鳴してくれるすべての人たちの参加と支援を歓迎したい。