新党名「中道改革」報道をめぐる情報の混乱 時系列まとめ(2026年1月15日の覚え書き)
2026/01/15
本日2026年1月15日、戦後政治の大転換点となるような重要な日であった。立憲民主党と公明党の合流報道が14日深夜に出たため、政治クラスタから選挙関係者、報道関係までハチの巣をつついたような大騒ぎ。あらゆる点で論じることはあるのだろうが、私が今日一日ニュースに貼り付いていて気になったのは、新党の党名をめぐる情報や報道の混乱である。
今後は、新党と自民党との2大政党になるかも知れず、2026年体制とでも言うべきものが出来るかもしれないのに、肝心の党名に関する情報がグチャグチャなのだ。
しかし、それについてまとめている人が誰もいないようだ。今日の混乱は、今綴っておかないと忘れるし、後から追えなくなるであろう。そのため、この覚え書きが将来的に史料になるかもしれないという期待を込めつつ、半ば個人的メモとして、本日話題になった新党名「中道改革」をめぐるネット上の情報と新聞報道などの流れを時系列的にまとめておく。
事前に要約しておくと、14時55分の朝日新聞の速報で新党名が「中道改革」だという報道が流れると、それが決定事項かのように他紙も後追い、ネット上では党名に対する論評が広がる。しかし、立憲の野田代表が報道を否定した「らしい」という情報がツイッターで拡散され、16時をすぎて読売新聞が新党名は未定だと報道。夜になって立憲の小西議員が、「新党名は『民主中道』か『中道民主』のどちらかが良いのでは」などとツイートしている混乱っぷり、という状況だ。実際の党名は明日くらいには発表されるのだろうが、その時にはこの混乱は忘れられてしまうだろう。なので無編集でここに書きつけておく、乱文あしからず。以下、時系列で党名に関する報道やネットの投稿と、それについての筆者による補足・解説を記載していく。
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12時31分
二階堂ドットコムが、
「立憲の新党名に「中道改革」案wwww」という投稿を行う
→実は、これがネット上で流れた「中道改革」という党名の初出だ。この時点では、ツイートも含めてこの党名は流れておらず、どの報道機関も報じていなかった。二階堂ドットコムとは、00年代から存在する老舗のネトウヨ系WEBサイトで、告発系サイトの先駆けのようなサイトだ。現在は存在感がないが、00年代にはネトウヨサイトとして一定の存在感があったと言われている。おそらく、管理人が知人の記者か誰かから聞いたのであろうが、ネトウヨ系リークサイトが初出であるというのも恥ずかしい話だ。しかし、これは誰からも相手にされず、ネット上で話題にもならず完全黙殺された。
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13時15分
立憲民主党の原口一博議員がツイート
「友人のジャーナリストから
立憲と公明党の合併?
「立憲民主党関連
・統一名簿名は「中道連合」。
・全国で11ある比例名簿の1位を全て公明に、2位を立憲に。
・公明の4選挙区は立憲に譲り、他は小選挙区でバーターとする。」
「この支持率だと各ブロックせいぜい2というところか。
そのうち一つが公明党だから立憲の比例の席は1。(各ブロック)なのだろう。」との分析。
→立憲議員でありながら唯一新党に批判的な原口議員の投稿。統一名簿名は党名と同一であるとは限らないが、中道連合と記している。なお、このツイートで流れている文面は一字一句同じものが14日深夜から政治・マスコミ界隈で流れていたことを確認した。多くの人が同様の文面を見たのであろうが、関係者唯一のバーサーカーである原口氏だからこそ、躊躇なくネットに流したのであろう。
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14時55分 朝日新聞報道
「【速報】立憲民主党と公明党は新党の党名を「中道改革」とする方向で調整」
https://www.asahi.com/sp/articles/ASV1H03K6V1HUQIP04NM.html?linkType=article&id=ASV1H03K6V1HUQIP04NM
→記事本文には「立憲民主党と公明党は、新党の党名を「中道改革」とする方向で調整している。」と明確に記載。
これが「中道改革」という党名の初の報道。普通に考えたら党名案の一つとするのが無難そうだが、あたかも党名が決定しているような形で速報を打った。筆者は13時ごろに「新党名は中道改革らしいという話が永田町界隈で回っている」とマスコミ関係の知人から聞いたので、その時点でかなり出回っていたネタだったようなのだが、ネット上では先の二階堂ドットコムのみが取り上げていた話だった。そのため、ここまで強気の速報を打っているのは余程確度の高い裏取りがあったのだろうか。これにより、「中道改革」という党名が大きな話題を呼ぶ。
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15時 ツイッターの元政治記者アカウント「Mr.HR」’(@MisterHR_japan)のツイート
「立憲民主党と公明党による新党
政党名は「中道改革」に」
→この投稿は朝日新聞報道を受けて書いたのか、拡散力のあるMr,HR氏が元々この話を聞いていて、報道を受けてツイートすることを決めたのかは分からない。しかし、この投稿も朝日新聞の記事とともに拡散され、ネット上では「略称が中革だから、中核派と結び付けられて揶揄される」とか、「民主という名前でなければ、比例に『民主党』と書いて投票することによって按分される票が全て国民民主に流れる」などといった懸念が唱えられるとともに、シンプルにセンスが悪いという批判が横行する。
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15時16分 産経新聞報道
「立民・野田氏と公明・斉藤氏の党首会談始まる 新党結成合意へ、政党名「中道改革」で調整」
https://www.sankei.com/article/20260115-UM6LJ6FNCVOHJOTOSMFSDLQRHI
→産経が朝日に後追い報道。「また、新党の政党名は「中道改革」で調整していることが分かった。複数の関係者が明らかにした。」と書いており、産経も朝日に続き中道改革で決定したと読める書き方。これにより、「中道改革」で決定したのだろうとニュースを追っているほぼ全員が思ったであろう。しかし、1時間後にひっくり返る。
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16時15分 読売新聞報道
「立民・公明両党首、「新党」結成で合意…党名は近く決定」
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260115-GYT1T00269
→「党名は近く決定」とし、党名が未定であることを前提として朝日や産経と異なる報道を行った。しかし、このURLを開いても現在は記事のタイトルが変わっている。夜20時頃(正確な時刻は未確認)、記事タイトルは「立憲民主と公明が新党、野田氏「政界再編の一里塚にしたい」…公明出身者は小選挙区擁立せず」に修正された。「党名は近く決定」という表現に何か差し障りがあったのだろうか。本文では、党名は16日に発表されるとしている。この記事に対しては、「党名、実は決まってなかったの?」という反応が広がり始める。
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16時17分 政治系アカウント「グリグリ@立憲民主党応援」(@gikaitsu6112)のツイート。
「野田代表
新党名は検討中
中道改革は先走った報道と一部報道を否定」
→このツイートの存在を忘れないために、このメモ書きを執筆しているといってもいい。この「野田代表が報道を否定した」という話、出所をいくら調べても分からないのだ。しかし、このツイートは拡散され、「中道改革」という新党名はどうも誤報らしいという話が各所で拡散される。先のMr.HR氏も中道改革(仮)という書き方でツイートするようになった。多くの人が、中道改革という党名には触れずに新党について言及するようになる。
それにしても、このツイートの引用欄を見ると、ほとんどが「中道改革」という新党名に否定的な反応だ。しかも、立憲支持者ないし新党に好意的な層が、新党名への反対を表明している。なお、このアカウントは立憲支持者を中心にフォロワーを集めている正体不明の政治系アカウントだ。私が陰謀論者なら「このアカウントは立憲上層部と繋がっていて、支持者から新党名の反応を知るための観測気球とするために、立憲上層部がツイートさせている」とでも言い出すだろう。本気でそう思ってる訳ではないが、この野田代表が「中道改革」を否定したという話を、このアカウントがどこから聞いたのか分からないのは事実で、立憲の関係者から直接聞いた話なのだろうか。
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17時 アサ芸プラス 記事公開
「立憲民主党+公明党=新党「中道改革」になった党名の「こだわり議論」内幕」
https://www.asagei.com/excerpt/346050#goog_rewarded
→党名に関する週刊誌報道として初。新党名が「中道改革」というのは誤報らしいという情報が拡散される中で出た記事だったため、混乱に拍車をかける。
本文では、「新党の党名は「中道改革」とする方向で調整している。「中道」にこだわったのは公明党で(中略)創価学会からは「新しさを印象づけるために、党名に『新党』を入れてほしい」との要望が出ていた。ただ、新党は「神道」と同音異義語であり、すでに神社界を母体とした「神道政治連盟」という団体が存在しており、混同されかねない。さらに「新党中道」だと短縮して「新中」となる。これでは「親中」と揶揄されることが予想される。(中略)そうした混同は避けるべきとして「中道改革」という名称となる模様だ。」などと記されており、党名が「中道改革」であると決定した前提で内情まで語られている。この記事を真に受けるなら、案として浮上しているというレベルではなく、調整や議論の上で決定した党名だということになりそうだ。なお、執筆者は(田中紘二/政治ジャーナリスト)となっているが、この人物の実在が確認できないので、雑誌メディアがたまに使う架空のライターを設定してセンシティブな記事を執筆する手法による記事かもしれない。
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17時54分 毎日新聞報道
「立憲と公明の新党名、「中道改革」の方針 国民民主に参加呼びかけへ」
https://mainichi.jp/articles/20260115/k00/00m/010/249000c
→記事では「新党名は『中道改革』とする方針で、16日にも公表する。」とあり、新党名の報道が誤報だと拡散される中で逆行した報道。ここで党名に関する混乱はピークを迎えるも、もはや誰も新党名についての情報を確信できる状態になかった。なお、この頃に新党名は「公明民主党」「公民党」だという情報が知人の記者から入り、もうグチャグチャである。ネット上では、私はこんな党名がいい!という大喜利合戦の様相を呈してきた。
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20時46分 産経新聞報道
立民・公明新党、自民に衝撃「首都圏ぼろぼろ」 党名案に「中革派?」と皮肉も
https://www.sankei.com/article/20260115-R4KMHGGBEZJYNM7EHMV7CXWDEY/
→党名への批判を取り上げる初の新聞報道。本文では、「新党名には『中道改革』との案が浮上している。自民幹部の1人は、暴力革命を掲げ、数多くのテロやゲリラ事件を起こした過激派『中核派』をもじりながら、「『中革派』ね。気味が悪い。選挙対策というのが見え見えだ」と吐き捨てた。」などと書いてある。さっき「中道改革で調整」とか書いてたのに、「案が浮上」と弱腰になってるのは仕方ないとしても、新党名に自信がなくなっているのに中核派を文字って揶揄するというのは、あまりにも節操がない。
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21時22分
立憲民主党の小西ひろゆき議員のツイート
「私見ですが、新党名は「民主中道」か「中道民主」のどちらかが良いのではと思います。
後者は千葉県のある自治体議員の方の発案です。
なお、本日の立憲の両議員総会では、これまでご支援を頂いた団体等への恩義と信義を党全体で誠心誠意尽くす必要を意見しました。」
→極め付けは、立憲の大物議員である小西氏によるツイート。ツイッター上級者の小西氏が「中道改革」という新党名の報道や反響を知らないはずはなく、おそらく「中道改革」という新党名報道の否定と、党名が未決定であることを暗に訴えているのだろう。しかし、これでは「中道改革」という党名への不評っぷりを見た上で、このようなスタンスを取ることに決めたようにも見受けられるが。
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というわけで、これを執筆した22時時点での、可能な限りのまとめが以上です。おそらく、拾い損ねている情報なども多いだろうが、土壇場で書けるのはこれくらいだった。「16日報道」を楽しみにします。おやすみなさい。個人的には、微妙な党名だと思う。なお、細かくは確認できていないが、テレビ報道では新党名にはほとんど触れていないようだ。
【追記】
と思ったら、日付が変わってすぐ続報!!!
24時44分 共同通信が「新党名に『中道改革連合』が浮上」と報じて、
https://www.47news.jp/13728668.html
その直後24時58分に、TBSが「【独自】立憲・公明の新党名は『中道改革連合』の方針固める」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2404234
とスクープ。党のロゴも一緒に発表されるんだと。
つまらないオチですね!解散!
しかし、アサ芸の記事の通り、どうしても中道という語句が必要なみたいですね。なんか嫌な予感しかしない船出と党名だなぁ。普通に公民党じゃダメなのか。それはそれで、街宣右翼の日本皇民党みたいだけど。